ニューロリハビリテーション
当リハセンターにおける「ニューロリハビリテーション」についてご説明します。
ニューロリハビリテーションの概要
ニューロリハビリテーションとは?
ひと昔前まで脳は一度損傷すると変化しないといわれていました。近年、脳の撮像技術が向上し、脳の変化を観察できるようになり、損傷後も脳が変化することがわかってきました。
こうした脳科学を基盤としたアプローチ、脳の可塑的変化に基づく治療を「ニューロリハビリテーション(以下「ニューロリハ」と言う。)」と言います。
代表的なニューロリハとしてCI療法があります。当センターではニューロリハのひとつ、CI療法をベースにしながら、必要に応じて電気刺激や磁気刺激(TMS)を実施し、機能回復を図っています。
こうした脳科学を基盤としたアプローチ、脳の可塑的変化に基づく治療を「ニューロリハビリテーション(以下「ニューロリハ」と言う。)」と言います。
代表的なニューロリハとしてCI療法があります。当センターではニューロリハのひとつ、CI療法をベースにしながら、必要に応じて電気刺激や磁気刺激(TMS)を実施し、機能回復を図っています。
CI療法とは?
CI療法とは非麻痺側上肢をミトンなどで制限し、麻痺側上肢を集中的に使用する治療法です。
ニューロリハの代表的な治療法の1つで、「脳卒中ガイドライン」においても実施することが推奨されています。治療時間は1日5時間、期間は土日を除いた平日のみで2週間行います。
非麻痺側を拘束するので、辛く厳しい治療をイメージされるかもしれませんが、単に麻痺側を集中的に使用するだけではありません。CI療法の一番の目的は日常生活で麻痺側上肢の使用頻度が増えることです。そのためにCI療法実施前に目標を聴取し、日常生活で積極的に使用することを約束していただきます。また毎日麻痺側の使用状況や使い勝手を記録していただき、麻痺側上肢への意識を高めていきます。
当センターでは2008年~2017年までにCI療法を63例実施してきました。その結果、麻痺側の上肢機能の向上と使用頻度の増加が認められました。
ニューロリハの代表的な治療法の1つで、「脳卒中ガイドライン」においても実施することが推奨されています。治療時間は1日5時間、期間は土日を除いた平日のみで2週間行います。
非麻痺側を拘束するので、辛く厳しい治療をイメージされるかもしれませんが、単に麻痺側を集中的に使用するだけではありません。CI療法の一番の目的は日常生活で麻痺側上肢の使用頻度が増えることです。そのためにCI療法実施前に目標を聴取し、日常生活で積極的に使用することを約束していただきます。また毎日麻痺側の使用状況や使い勝手を記録していただき、麻痺側上肢への意識を高めていきます。
当センターでは2008年~2017年までにCI療法を63例実施してきました。その結果、麻痺側の上肢機能の向上と使用頻度の増加が認められました。
麻痺している側の手を、
CI療法の後はよく使うようになったことがわかります。
麻痺している側の手は、
CI療法の後に機能テストでの改善がみられました。
リハビリテーション・イメージ
実施の内容
当センターの「ニューロリハ」は、上記のCI療法をベースにしながら、必要に応じて機能的電気刺激や磁気刺激(TMS)を併用し、さらに適応に応じてスプリント(手の装具)を装着しながらのリハも視野に入れたプログラムを用意しています。 また必要と判断される方(痙縮 : 手の握り込みがある…など)にはボツリヌス療法(ボトックス注射)の併用も検討いたします。
いずれも対象となる方の状態を評価したうえで、必要に応じて取り入れる形となっています。
必ずしも全ての方に電気や磁気による刺激を使用するわけではありません。
安全性についても、例えば磁気刺激の場合は、日本臨床神経生理学会の「磁気刺激法の安全性に関するガイドライン」に準拠しており、最近1年以内に痙攣発作があった方や金属クリップなどが頭蓋内にある方には行わないなどの基準を設けています。
これらを使用することで、上肢・手指のリハ効果を最大限に引き出すことを目的としています。
いずれも対象となる方の状態を評価したうえで、必要に応じて取り入れる形となっています。
必ずしも全ての方に電気や磁気による刺激を使用するわけではありません。
安全性についても、例えば磁気刺激の場合は、日本臨床神経生理学会の「磁気刺激法の安全性に関するガイドライン」に準拠しており、最近1年以内に痙攣発作があった方や金属クリップなどが頭蓋内にある方には行わないなどの基準を設けています。
これらを使用することで、上肢・手指のリハ効果を最大限に引き出すことを目的としています。
機能的電気刺激を併用したリハ
(イメージ図)
磁気刺激を併用したリハ
(イメージ図)
手が開きづらい方に使用する手指スプリント
(イメージ図)
実施にあたって
適応の基準
- 麻痺手の親指と人差し指と中指がわずかにでも曲げ伸ばしできること
- 麻痺手の手首を20度以上反らすことができること
- 日常生活に支障をきたす痛みがないこと
- 歩行や身の回りの動作がおひとりでできること
- 集中的な訓練に耐えうる体力と集中力があること
- 重大な合併症がなく、心身の状態が安定していること
以下の症状に当てはまる方は診察時にご相談ください |
実施の流れ
医師の診察 | 医師による診察を行い、実施の可否を判断します。 併せて、入院又は外来での実施判断を行います。 |
↓ | |
実施前評価 | 外来の予約をお取りいただき、必要な評価を実施します。 |
↓ | |
入院/外来 | 集中訓練の実施は2週間程度です。 集中訓練の前後で検査を実施します。 |
↓ | |
フォローアップ | 外来にて定期的に(1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月)経過を確認します。 |
第1週 | |
日曜日 | |
月曜日 | <入院> 入院説明 医学的検査 |
火曜日 | <検査> |
水曜日 | <CI療法 開始> PT実施/OT実施 自主トレ |
木曜日 | |
金曜日 | |
土曜日 | <休み> ※希望によりPT/OTの通常リハ実施 |
第2週 | |
日曜日 | <休み> ※希望によりPT/OTの通常リハ実施 |
月曜日 | CI療法 実施 |
火曜日 | |
水曜日 | |
木曜日 | |
金曜日 | |
土曜日 | <休み> ※希望によりPT/OTの通常リハ実施 |
第3週 | |
日曜日 | <休み> ※希望によりPT/OTの通常リハ実施 |
月曜日 | CI療法 実施 |
火曜日 | |
水曜日 | |
木曜日 | <検査> |
金曜日 | <通院> |
土曜日 |
CI 1日のスケジュール
月~金 | |
8時50分~9時50分 | 個別PT(60分) |
10時00分~ | 自主トレ |
12時00分~ | 昼食 |
13時00分~ | 自主トレ |
15時10分~16時00分 | 個別OT(60分) |
- 入院期間は3週間程度です。
- CI療法は2週間行い、CI療法の前後で検査を実施します。
- CI療法中は、個別リハビリとしてPT・OTを各1時間ずつ、他の時間は自主トレを中心に
- 実施して頂きます。
- 入浴は週3回(月・水・金)です。外泊の場合ご自宅での入浴となります。
- 通院(通い)の形式をとることもできますが、昼食は必ず取っていただきます。
病棟
CI療法テーブル
使用物品の例
相談・お問い合わせ
ニューロリハビリテーションについてご相談のある方は、当センター総合相談部へご連絡ください。
千葉県千葉リハビリテーションセンター 総合相談部
電話 : 043-291-1831(内線 226)
千葉県千葉リハビリテーションセンター 総合相談部
電話 : 043-291-1831(内線 226)